「昔から人に迷惑ばかりかけてきた
だから苦しんで償わないといけない」
と患者さんが言いました
痛みはあるのに、痛み止めを使わない
何とかして欲しいと主治医から
あなたなら、どう接しますか?
医療者でなくても
患者さんの家族として
こんな場面に出会うかも知れません
多くの人は
「そんなこと言わずに
まず痛みを取りましょう」
と説得します
終末期医療の医師もコーチも
話を聞く専門家です
医師は命に関する話を聴くのが得意
コーチは元気な人の話を聴くのが得意
だから、どんな人の話でも聴ける
両方の視点で話を聴いてみました
「説得されても薬は飲まないよ!」
説得するつもりはないですよ
ただ、どうして飲みたくないのか
聴きたいんです
「昔から皆に迷惑ばかりかけてきた
だから苦しんで償わないといけない」
償いたいんですね
「そう。罰を受けないと
天国に行けないと思う」
天国に行きたいんですね。
「知り合いは、そっちに居そう
虫がよすぎる話かもしれないけど」
知り合いは天国に居るんですね。
会いたいですね。
「会いたいね。
昔話に花を咲かして一杯やりたいね」
大事なご友人だったんですね。
「そうだね。」
天国で待ってくれてる友人がいるのに
皆に迷惑ばかりだったんですか?
「えっ?そうか。
皆でも、迷惑ばかりでもないね」
なら、天国への行き方は
罰を受けるだけではないかも
知れませんね!
「ははは、そうだね」
もっと気楽に天国に行ける方法を
一緒に考えていきますか?
でもそのためには、まず…
「わかったよ!薬飲むよ!(笑)」
一部フィクションですが
コーチングを身につけると
薬の重要性の押し問答ではなく
自発的な行動に結びつく場合も
あります
医療者として
または家族の一員として
心配するあまり、言うこと聞かせよう
とするのではなく
あくまで主人公は誰かを意識して
最大限のサポートに徹する
という姿勢も大事です
あなたが
誰かに支配されたくないように
相手も
誰かに支配されたくない
でも自発的に行動を促すのは
支配することとは違います
支配せずに行動変容を促そう!