傲慢で血気盛んな時期

医師として駆け出しの頃は
患者さんの症状が良くなると
俺の手にかかれば当然
と思っていました

独り立ちしてからというもの
患者さんの症状が良くなると
良かったですね～
と一緒に喜ぶことができるように
なりました

成長していく過程では
自分に自信が持てるようになると
自分が万能だと思える
傲慢で血気盛んな時期があります

それはそれで大事な時期です

さらに研鑽を積むと
今いるステージの上に
さらに高いステージがあり
その上にはもっと高いステージがある
ということを理解できたときに
謙虚になれます

世の中では謙虚であることが
素晴らしいことだと言われます

でも
傲慢なステージを経なければ
本当の意味での謙虚さには
辿り着くことができません

死ぬほど努力して実力をつけて
傲慢になる
さらに死ぬほど努力して
謙虚になる
この過程がとても重要です

傲慢で血気盛んな優秀な後輩を
育てることができない人が多いのは
そのステージに進んでいないからです

一見謙虚に振る舞っているようでも
実際のところは大きな挑戦をせずに
無難にやり過ごしてきた結果
駆け出しのステージのままなのです

だから
傲慢で血気盛んな若者の気持ちが
理解できないのです

一方で本当の意味で謙虚な人は
自分自身が通ってきた道なので
傲慢で血気盛んな若者の気持ちが
痛いほどよくわかります

だから
部下がさらに育っていくのです

つまり
駆け出しのうちにどれだけ努力して
どれがけ成長していくかが
後進を育てられるかを左右します

ドクター濱口の