やり方は問わない

自分が知らない分野の仕事を
専門家に依頼する時

結果は当然リクエストします

でも
やり方のリクエストはしない

医療従事者から
「他の部門と連携が上手くいかない」
とか
「他科と連携がとれない」
という相談が多数あります

結果とプロセス
両方指定すると言うことは

マニュアルを渡すから
これ通りやってね
そしたら要求する結果が出るから

と言っているのと同じです

アルバイトとかボランティアの方に
手伝ってもらう時は
それでも良いです

でも少なくとも
その道のプロに対して
素人が仕事をお願いする時に
発する言葉ではない

たとえば
料理ができない人が
三ツ星レストランで
クックパッドのレシピを見せて
「これ通り作って」
と言うようなものです

少なくとも
相手に敬意を払っていることが
伝わることはないでしょう

医療現場でよく起こるのは
病院から
訪問診療をしている診療所に
患者さんをお願いする時です

在宅医療を全然知らない医師に限って
退院前の話し合いの場で
退院したら
こんな場合はこうしろ
あんな場合はこうしろ
と事細かに口を挟みます

なぜ嫌がられるか?

病院で出来る医療と
自宅で行う医療は
同じではないから
病院の理屈は通用しないことが多い
自宅では自宅に合わせた工夫がある

中華料理屋さんで料理するのと
他人の家のキッチンで料理するのでは
全く同じ料理はできません
火力が違ったり備品が違ったり
するからです

でもお客さんが美味しいと
喜んでもらえる料理を造る
という結果なら十分可能です

与えられた環境をフル活用して
結果を出すのがプロです

患者さんの自宅で穏やかに過ごしたい
という希望を叶えるために
こんな医療を病院でして
こんな話をして
ここまで調整しました
後は宜しくお願いします

と伝えてお願いすれば
専門家に対する敬意は伝わります

そこから先は
その専門家にお願いすると
素人が勝手に想像する以上の結果が
出ます

当然ですが
打ち合わせの時に家に帰ったら
どんな医療をすればいいですか
と聞いてくる診療所には紹介しません
プロではないからです

あくまで敬意をベースにした
関係を結べるプロでないと安心して
患者さんをお願いできないからです

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